整備工場専門経営コンサルが教える、自動車整備士が独立するときに知っておくべき8つのこと

 

こんにちは、
今まで200社以上の自動車整備工場様向けに
経営コンサルティングをおこなってきた
株式会社Blue Finback代表のチェンです。

 

今日は、

独立したい整備士

の方向けに、

独立前に必ず知っておいてほしい8つのこと

を紹介します。

 

 

独立するということは、
雇われている状態とは
何もかもが違います。

 

よく調べにに独立してしまって、
残念ながらすぐに倒産・借金を抱えてしまう人もいます。

 

 

独立する意思が少しでもあるならば、
しっかりと独立する際の注意点を把握しておきましょう。

 

 

その上で、
「独立しないでおこう」
という選択肢をとるにもアリだと思います。

 

 

それではさっそく内容に入っていきます。

 

今回紹介するのは、以下の8つです。

 

独立する整備士が知っておくべき8つのこと
  1. 独立開業するための条件
  2. 注意すべき特定整備とは?
  3. 認証工場と指定工場
  4. 独立開業のメリット
  5. 独立開業のデメリット
  6. 法人か個人事業主か
  7. 独立にかかる費用一覧
  8. どのように集客するか?

 

 

 

1.独立開業するための条件

整備工場は、ただ工場が建てば
開業できるというわけではありません。

 

認証工場

という認証を取得する必要があります。

 

 

つまり、独立開業するための条件とは、
認証工場を取得するための条件、ということになります。

 

その条件は、経産省によって以下のように公表されています。

 

→認証工場の基準

 

 

まとめると、

認証工場の基準

1.広さの基準

2.人員の基準

の2つになります。

 

広さの基準は、

・奥行き

・間口

などさまざまな基準があります。

 

 

人員に関しては、

・整備士が2人以上

となります。

 

つまり、自分一人では独立ができず、
最低一人は整備士を雇う必要がある、ということです。

 

 

 

2.注意すべき特定整備とは?

そして、注意するべき制度があります。

 

 

なぜなら、実は認証工場の資格は、
2020年から仕組みが変わっているからです。

 

 

それは、

特定整備制度

という制度です。

 

 

 

最近、ASVや先進安全自動車と呼ばれる、
ADAS(先進安全装置)を搭載した車が爆発的に普及しています。

 

これらの車に対しては、

電子制御装置整備

と呼ばれる整備をする必要があります。

 

 

 

そして、従来の普通の整備(分解整備)
とこの電子制御装置整備を合わせたのが、

特定整備

と言います。

 

 

つまり、

特定整備=分解整備+電子制御装置整備

です。

 

 

で、これから独立するのであれば、
必ず特定整備を取る必要
があります。

 

 

なぜなら、今販売されている車のほとんどは
先進安全装置がついているからです。

 

 

つまり、これまで独立する場合は分解整備をとればよかったですが、
これからは特定整備を取る必要がありますので、
注意が必要です。

 

 

3.認証工場と指定工場

また、認証工場と指定工場どちらを目指すのかも考えておく必要があります。

 

 

認証工場の基準を見ると、
指定工場は人員が5人必要ですので、
もちろん最初は認証工場から始めることになります。

 

 

ただ、将来的に、自社で車検を引き受けられる指定工場を目指すのであれば、
はじめから指定工場の基準を満たしている工場で始める とよいでしょう。

 

将来指定工場に切り替える際に、増築などする必要がなくなります。

 

 

4.独立開業のメリット

 

では、独立開業したら、
今のまま雇われ社員としてやっていくより、
どんなメリットがあるのか?

 

僕は、以下の3つがあると思います。

 

独立開業のメリット

1.自分がやりたいようにできる

2.(頑張れば)収入が増える

3.人を雇えばラクになる

 

1.自分がやりたいようにできる

まず、一番大きいのは、
自分がやりたいようにできることだと思います。

 

上司や社長にやり方を指示されることはありません。

 

自分がやりたい仕事を、
自分がやりたい手順で行うことができます。

 

 

2.(頑張れば)収入が増える

そして、会社がうまくいけば、
収入が増えることになります。

 

当然、社員として働いているうちは、
自分が生んだ利益のうち一部が会社に取られていることになります。

 

 

しかし、自分で会社を行えば、
100%自分の利益になります。

 

もちろん、赤字が出てしまう場合もあるので、
頑張ってうまくいったらの前提ではありますが。

 

 

3.人を雇えばラクになる

そして、将来的に人が増えていけば、
自分は管理の立場に回ることができます。

 

 

今は現場で汗をたらして働いていますが、
将来会社が大きくなれば、
従業員にまかせることができるようになります。

 

 

僕の知り合いでも、
自動車整備工場を運営していて、
平日にゴルフにいったりしている社長さんもいます。

 

 

 

5.独立開業のデメリット

 

しかし、当たり前ですが独立はメリットばかりではないです。

 

僕は、独立開業には以下のようなデメリットがあると考えています。

 

 

独立開業のデメリット

1.資金がかかる

2.人員管理が必要

3.新規顧客を集める必要がある

4.最初のうちは現場業務が大変

 

 

1.資金がかかる

まず、開業には資金がかかります。

 

土地や工場を買わずに借りるにしても初期費用がかかりますし、
当然設備の購入代金も必要です。

 

法人であれば登記にも必要がかかりますし、
人を雇うのであれば人件費が必要です。

 

 

これらの資金を自己資金で出せない場合は、
融資も検討する必要が出てきます。

 

 

2.人員管理が必要

認証工場は最低でも2人の整備士が必要になるので、
必ず一人は雇う必要があります。

 

なので、整備士の採用をしたり、
教育をしたり、
やめないように管理をする必要もでてきます。

 

 

3.新規顧客を集める必要がある

当然ですが、
独立すると自分でお客さんを集める必要があります。

 

今まではすでにある案件をこなすだけだったのが、
案件をとるところからやる必要が出てきます。

 

 

4.最初のうちは現場業務が大変

さきほど従業員に現場を任せられると書きましたが、
もちろん最初はそんなことはできません。

 

むしろ、少人数になる分
自分の労働量は増えるでしょう。

 

雇った整備士に教えることも必要になったりするので、
最初のうちは今よりも逆に大変になると思っておいた方がいいでしょう。

 

 

 

6.法人か個人事業主か

 

独立をするときには、
法人を設立するか、個人事業主で行うかという選択肢があります。

 

 

それぞれのメリットとデメリットをみていきましょう。

 

法人のメリット
  • 信用がある
    =融資受けやすい、お客さん取りやすい
  • 利益が多い場合、税金少ない
  • 連帯保証なしで融資できる場合がある
  • 使える経費が多い

 

 

 

個人事業主のメリット
  • 初期費用が少ない
  • 利益が少ない場合、税金が安い
  • 決算の事務処理が少ない

 

 

まず、大きく始める場合など、
融資を受けたい際は、
法人を設立した方が有利となります。

 

しかし、自己資金で小さく始めたい場合には、
個人事業主の方がハードルが低くなるでしょう。

 

 

大きく始めるか、小さく始めるかが
法人を設立するかどうかの判断ポイントとなります。

 

 

 

 

7.独立にかかる費用一覧

次に、独立にかかる費用です。

 

主なものは、以下となります。

 

独立にかかる費用
  1. 土地の購入費用(借りる場合は賃貸費用)
  2. 工場の建築費用(借りる場合は賃貸費用)
  3. 設備の購入費用
  4. 従業員の給料
  5. 仕入れ
  6. 税金
  7. その他(見積もりソフト、予約ソフト、ホームページ作成費用、サーバー代、電話代、通信費など)

 

 

 

このうち、最初にかかる大きな出費が、

  1. 土地の購入費用(借りる場合は賃貸費用)
  2. 工場の建築費用(借りる場合は賃貸費用)
  3. 設備の購入費用

の3つになります。

 

これらのお金をどう工面するかがカギとなるでしょう。

 

 

工面の仕方としては、

  1. 自己資金
  2. 融資
  3. 補助金

などが挙げられます。

 

 

当社は整備業界の財務面のプロですので、
不安があるときは相談をお受けしています。

 

 

8.どのように集客するか?

 

最後に、お客さんの集め方を知っておく必要があります。

 

せっかく工場を建てて事業をはじめても、
お客さんが来なければ儲からず、
すぐに潰れてしまうからです。

 

 

整備工場のお客さんの集客方法は、主に以下になります。

 

整備工場の集客方法
  1. 看板
  2. ホームページ
  3. Googleマップ
  4. Web広告
  5. 既存客からの紹介
  6. リピーター

 

 

1.看板

一番わかりやすいのは、
店頭に看板を出しておくことです。

 

看板を出しておけば、
通りすがりの運転者に

「あ、ここに整備工場があるな」

と覚えてもらえます。

 

 

そうすることで、
もしものときにお客さんに思い出していただき
来ていただくことができます。

 

 

看板は、大きい道路に面している工場ほど効果が出やすいです。

 

 

2.ホームページ

ホームページも有効です。

 

お客さんが家の近くの整備工場を調べたときに、
あなたのホームページが上のほうに出てくれば、
来てくれる可能性が上がります。

 

 

たとえば東京都港区に整備工場があるなら、

「港区 整備工場」

のような検索キーワードで上位にホームページを表示できれば、
お客さんの獲得につながる、ということです。

 

検索上位にすることをSEOといいますが、
SEOは時間がかかるというデメリットがあります。

 

 

3.Googleマップ

Googleマップにも、必ず登録しておきましょう。

 

整備工場を探すときに、
Googleマップから一番近くの整備工場を探す人がかなりの数いるからです。

 

 

4.Web広告

広告費はかかりますが、
インターネット広告を出すのも手です。

 

例えば、リスティング広告という広告があります。

 

 

「港区 整備工場」

のような検索キーワードで上位にホームページが表示されなくても、
広告費を払えば一番上位にホームページを表示させることが可能です。

 

SEOは時間がかかりますが、
広告はすぐに出すことができます。

 

独立したてでお客さんが少ないときは、
使ってみることをオススメします。

 

 

 

ちなみに、広告を出すのにはある程度の知識が必要です。

 

知識がない場合には、
Web広告の運用代行の会社に依頼するのは定石となります。

 

 

僕の知り合いでも何社か
自動車整備工場専門でおこなっているところがありますので、
もしご興味あればおつなげできます。

 

 

5.既存客からの紹介

お客さんが増えてくれば、
既存のお客さんからの口コミなどで
広がる場合があります。

 

紹介キャンペーンなどで割引をすることで、
知り合いを紹介してくれやすくなります。

 

 

6.リピーター

最後に、リピーターです。

 

せっかく新規のお客さんを獲得しても、
一回だけの利用で終わってしまったら、
かなりもったいないです。

 

整備や車検は定期的におこなうものなので、
しっかりとリピーターとして定着してくれようにします。

 

 

そのためには、
お客さんの満足度を高めるのが必須となります。

 

  • 笑顔で接客をする
  • 素早い納品
  • 他社より安い
  • リピーター特典をつける

 

このあたりがリピーターを獲得するためには必要です。

 

むしろ、全ての集客方法のなかで
一番重要といっても過言ではないと思います。

 

 

 

その上で独立するかを考えよう

 

独立するには、このようにたくさんの要素を考えなければいけません。

 

独立するべきかどうかは、
かなり人によって判断が変わってくるでしょう。

 

 

 

そして、独立するかという問題が、
個人で判断できるほど簡単ではありません。

 

 

もし、独立するかどうか迷った場合には、
詳しい専門家に相談することをおすすめします。

 

僕の知り合いでも整備工場の開業支援を全面的にサポートしている人がいるので、
相談してみるといいと思います。

 

 

 

それでは、今回は以上になります。

 

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